小説で使える雲の表現、種類
小説を書く際にただ「雲」と表現するだけでは、イメージが伝わりにくいという場合に使ってみましょう。
すじ雲
繊維のような細い筋が連なった雲。種類としては、直線状のものや直線で先が巻いた形状のもの。曲線状など多数の形状がある。雲の中でもっとも高度の高いところいできる雲。気温の低い場所で発生するため、微細な氷の結晶の雲粒で出来ている。
うろこ雲(秋)
魚の鱗のような斑点が並んだ雲。鰯雲、鯖雲とも呼ばれる。秋の季語ともなっている。
おぼろ雲
うっすらと広がる灰色の雲。雲を通して太陽や月がおぼろに見える。雨の前触れともいわれている。
うね雲
田畑の畝(うね)のように波状に規則正しく連なった雲。波状雲ともいわれる。高度の低い雲で山頂や飛行機から見える雲(雲海)の多くはこの雲。
わた雲(夏)
ちぎれた白い綿がぽつぽつと浮いたような形状。晴れた夏の日に発生することが多い。
つるし雲
空につるしたような雲。強い上昇気流によってできる。
いのこ雲
「猪子雲」と書き、その名の通り猪の形をした黒色の雲。不吉なことが起きるたとえとして用いられる。暗雲、黒雲ともいうのでそちらの方が一般的。
あかね雲
朝日や夕日に照らされ茜色に染まる雲。少し沈んだ赤色。
東雲(しののめ)
時や方角を表現するときに使われ、明け方、東の空が白む頃にたなびく雲をいう。
入道雲(夏)
垂直方向にむくむく発生する雲。力づよく、躍動感を感じる人が多い。別名も多く「かなとこ雲」「雷雲」「太郎雲」などともいわれ雨や雹、雷を伴うことも多い。夏の季語。